フリーランスはヒマなのだ

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助けてー!脳内空間をストーキングするポーニョポーニョとズンズンズンドコ

我が偏愛する翻訳家・岸本佐知子さんのエッセイに「ホッホグルグル問題」(「ねにもつタイプ」より)というのがあります。
 
何も考えずにぼんやりしているときに頭のなかを支配する<声>と<音楽>について書いています。
ねにもつタイプ (ちくま文庫)

ねにもつタイプ (ちくま文庫)

 

                                     

岸本さんの脳内を支配するのはまず、「ホッホグルグル」というつぶやき。
 
「ホッホグルグル」?
 
いったいなんのこっちゃ?
 
いや、しかし、たしかにある。正体不明のつぶやきに脳内が支配されてしまうことが。
 
 
岸本さんは、さらに厄介な脳内支配音楽についても語っています。
 
「スンズンズンズンズンズンドコ」それは
 
プリティ・ウーマン」の前奏です。
 
「ズンズンズンズンズンズンドコ」と聞こえるその前奏が、エンドレスで流れてくるときがあると嘆いている。
 
 
「ズンズンズンズンズンズンドコ」
 
その悪霊は、家を飛び出し逃げ出してもついてくる。足を速めれば速めるほど「ズンズンズンズンズンズンドコ」も苛烈さを増す。
 
悪霊「ズンズンズンズンズンズンドコ」を払うためにはどうすればいいのか。
そう、悪をもって悪を制す。
 
岸本さんは大胆にも「ズンズンズンズンズンズンドコ」に「チュチュチュチュチュ、チェリーボム!」をぶつける手に出た。
 
「チュチュチュチュチュ、チェリーボム!」
それは、かつてランナウェイズという女性バンドが歌っていた「チェリー・ボム」という曲のサビ。
 
「ズンズンズンズンズンズンドコ」VS「チュチュチュチュチュ、チェリーボム!」
 
 
音楽対音楽の対決で相討ちとなり両方消え失せれば良し、しかし、どちらが生き残り、相手のパワーを吸い取り、威力を増すこともあるから恐ろしい。
 
 
 
 
わたしもかつてある曲に脳内が支配されたことがあった。
 
 
ポーニョポニョポニョ さかなのこ」
 
 
気を抜くと危ない!ほら、「ポーニョポーニョ」が、「ズンズンズンズンズンズンドコ」のように、脳内を駆けずり回っていることに気づく。
会議でアイデアが煮詰まって誰かがため息をついたあと、脳内に「ポーニョポーニョ」が突然あらわれる。
信号待ちで立ち尽くしているとき、「とおりゃんせ」のメロディがなめらかに「ポーニョポーニョ」に変わっていく。
混んだ銀行の順番待ちで番号札を見つめながら「あと7人か」と思った瞬間、「ポーニョポーニョ」は脳内で励まし始める。
 
 
古くは「およげたいやきくん」や「だんご3兄弟」なんて言うメロディも日本中を駆け巡っていた.しかし個人的にそのどちらにもわたしは支配されなかった。ところがどっこい「ポーニョポーニョ」は強烈だ。新型インフルエンザ並に免疫のない心身に深く染み入ってくる。
 
 
歩けば「ポーニョポーニョ」笑えば「ポーニョポーニョ」ベッドに入れば「ポーニョポーニョ」シャワーを浴びれば「ポーニョポーニョ」
 
一日中「ポーニョポーニョ」に追い回されている。でも、そんなに嫌じゃない。楽しくなってくるからいい。
 
「ポーニョポーニョ」さえ頭のなかにあれば、人は人を憎めないのではないだろうか。「ポーニョポーニョ」を脳内に響かせたまま、ナイフを手にするのは似合わない。そうだろ。
 
 
いかんいかん、今もまた「ポーニョポーニョ」が鳴り響いている。「ポーニョポーニョ」だけでなく、「ズンズンズンズンズンズンドコ」もやってきた。
 
「ズンズンズンズンズンズンドコ」の場合、「プリティ・ウーマン」だけではない。厄介なことに「ドリフのズンドコ節」もある。二重苦だ。
さらに、「ズンドコ節」の場合、音楽だけでなく、ビジュアルも浮かぶから困ったもんだ。
 
今、脳内では「ポーニョポーニョ」と「ズンズンズンズンズンズンドコ」×2が入れ替わり立ち代わり鳴り響くなか、ドリフのメンバーが祭りの衣装を身にまとい踊っている。

 

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ドリフのズンドコ節

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