「岐阜にイジュー」が染みてきた

4月から「岐阜にイジュー」というドラマが放映されています。
名古屋テレビ制作だから、これはローカルで東海地区だけのOAなのかな。
 
 
都会の女子2人が岐阜県白河町(白川郷じゃないよ、白川町だよ)に移住を決め、生活をしていくドラマです。
 
こういうローカルのドラマは気になる。願わくば自分が作りたいと思っているからで、はてさてどんなものかとずっと見ています。
 
 
はじめの数回は正直ピンと来なかった。
ところどころ、ああ、タイアップかぁ〜というカットやテロップが頻繁に出てきて、物語にすんなり入れないもどかしさがあって、まあ、でもそれもこの手のドラマではしょうがないか、と思っていました。
 
でも第4話「鹿を狩りに行く」第5話「生き物が食べ物になる」あたりから、なんだか地味に染みてきたのです。
 
序盤気になっていたタイアップ色も薄れてきて、淡々と現象を捉えながら、段々と白川町で生きる、ということを押し付けがましくなく至極客観的に描き始めたからです。
 
特に第5話「生き物が食べ物になる」の回。
射止めた鹿をさばいていくシーンは、一回こっきりのぶっつけ本番のようで、さばかれていく鹿と二人を同時に捉えたカットもあり、リアクション別撮りではないリアリティがありました。
 
 
また、そのあとの、
近所の人に味噌汁をいただき、それを温め直してひとり朝食を取るシーンが手持ちカメラのドキュメンタリーのような静けさで描かれていて、ただ食するだけのシーンに見とれてしまいました。
 
 
主演二人のうちひとりは、河瀨直美監督の「光」の主演・水崎綾女さんで、白川町に移住する前は都会で音声ガイドでもやってたのかな。なーんて「光」での役がそれだから。
この記事書いてる段階でカンヌ映画祭の結果でてないけど、綾女さん、カンヌと白川町って振り幅広すぎ、でもいいタイミングのオンエアです。
 
 
 
先輩移住者役の芹澤興人さんは、実はこの人知らなくて、最初は本当の移住者かと思えるほど白川町に溶け込んでいましたね。
でもどっかで見たことあると記憶を引っ張り出したら、はいはい「トットてれび」。
渥美清中村獅童)の回で、黒柳徹子満島ひかり)が、「男はつらいよ」のロケ先を尋ねた時、徹子さんを止めるスタッフ役でチラッと出てました。
 
 
「岐阜にイジュー」は全10話であと4話。じわじわ染みてきました。

 

移住女子

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