撮影で「笑って」とか「こっち向いて」とか言っても、なかなか思い通りにならないのが動物と幼児で、そんな現場に臨む時は、気を引くおもちゃをいくつか用意していきます。
ちょっとした音、色、ビジュアル、変化に幼児たちの目は釘付けになって、その隙に「輝く笑顔」なんてものを撮ってしまいます。
古くはクルマなんかがそうですね。クルマが引き起こす事故など、影響面を考慮していたらたしかに進化も発展もない。
だから逆に免許や法律やルールなど、「管理」が欠かせない。
ケータイからスマホへと続いているモバイル機器のイノベーションは魅力的で、及ぼす影響なんか置き去りにして飛びついてしまっているけれど、ま、一応自分で管理できる大人たちは、それなりに時間、場所、マナー、ルール、健康などを踏まえて抑制はできるからヨシとしましょう。
ただ、ただね。
自宅では封印しているのに。
ウチではまだ絵本やレゴなのに。
あんなにも喜んでいる、蜜の味を知られてしまった。
スマホのなかで繰り広げられるエンタメの世界は、ガラガラや絵本やレゴやぬいぐるみと同じなんだろうか。
感情や情緒を育て、創造性や個性を豊かにしていく情操教育の、新たなツールという地位を確立していくんだろうか。
答えは歳月が経たないと出てこないから厄介だ。