「監督」はなぜ「さん」を付けてもらえないんだろう、かな

「おいバイト、焼酎くれ」
 
居酒屋で客にそう呼び捨てされた店員はブチッと切れ、そのあと大喧嘩に。
韓国ドラマ「梨泰院クラス」のなかの、主人公がオープンさせた居酒屋でのワンシーンです。
 
こんな無礼な者でない限り、職業や役割で人を呼ぶ場合、多くは「さん」を付けます。おまわりさんや運転手さんや管理人さんなど。
 
 
カメラさん、音声さん、照明さん、メイクさん…私が従事している業界でもそうです。
とこでがですね、なぜか監督だけはその法則からひとつ外れているような気がするのです。
 
「監督、衣装の色、どうします」
「監督、立ち位置ここでいいですか」
「監督、撮順入れ替えますか」
等々。
 
監督さん、と呼ばれることももちろんありますが、多くがこんな感じです。
 
あ、いえ、別に「さん付け」しろ!無礼だ。
なんて言いたいわけでも愚痴なんかでもありません。これだけは誤解のないように言っておきますが、たた純粋に、どうして監督は「監督さん」よりも「監督」と呼ばれる(呼ぶ)ほうが多いんだろうという疑問なだけです。
 
 
 
「監督!今のOKですかもうワンテイクですか?どっちです?決めてください!」
「監督!粘るのもいいですけど次いかないとテッペン超えちゃいますよ」
と、なかなかジャッジできない優柔不断な監督へのイラつきを呼び名に込めているとしたら、すみません、反省します。
 
 
そういえば昔、山本晋也というピンク映画の監督がいたけど(今も健在?)、映画全然撮っていなくても「カントク」と呼ばれていましたね。
もしかして山本晋也のせい、なのか?

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