せんそうせんそうせんそう。
遠く離れた地での戦争の様子はニュースや新聞やネット経由でしかわからず、
かといって、自分が住んでいる自治体主体の戦争がよくわかるかというとそうでもなく、
町が配る<広報◯◯>の片隅に【となり町との戦争〜開戦日:九月一日】というお知らせがあったとしても、それはどこの町でも通常よくある工事や断水やワクチン接種などと同じように開戦日を迎えても、町はいつもどおり静かで、爆撃も銃撃も避難も、そんな緊急時のかけらもない。
ただ、定期的に配られる<広報◯◯>の【町勢概況】の死亡欄には、カッコ書きで戦死者の数が加算されていく。
戦争の姿は眼には見えないけれど、となり町との戦争は確実に進行形で起きていて、見えない分、戦争がもたらす理不尽や不可解は募っていく。
2005年に発表された「となり町戦争」を、なんとなく読みかえしてみた。
なんて戦争はバカバカしいんだ、は当たり前だけど、
地域振興、公共事業としての「それ」はやめられないんだ。