いつだったかTwitterに流れてきたこの投稿がとてもステキだったのでスクショして保存してあります。
大人の、しかも男性から女性への「まっすぐ帰るの?」には、統計上および経験上7割ほど「(よかったら飲みにでも行かない?)」が込められているのは間違いありません。
もちろん女性もそんなことは分かっています。
「まっすぐ帰るの?」型偵察戦闘機に対して女性たちは巧みに姿を現したり、隠したりして迎撃体制に移ります。
「はい、今日はまっすぐ帰ります」「はい、ちょっと寄りたいところがあります」と、きっぱり!きっぱりと返されたら、ハイ男性陣、あきらめましょう。あなたのためにそんな時間を費やすのはもったいない、そんなとこです。
「いえ、べつに…」「まっすぐ帰るつもりですが、なにか」と、その後のセリフを待つかのようなニュアンスで見つめてきたら、受け入れ準備体制が整っているということでしょう。
そんなふうに大人は言葉はそのまま受け入れることはせず、言外の意味を込めたり探ったりしてコミュニケーションをとっています。面倒ですね。ま、でもそれが大人の楽しみでもあるのですが。
で、この小学1年生はちがいます。
「まっすぐ」をそのまま「道まっすぐ」「直線」ととらえてくれるなんて、卵がけご飯のような味わいさえ感じます。
大人の素直じゃないやり取りにまみれていると、とても新鮮でピュアな気持ちになれ、失ってしまった何かと再び出会えたようで、心が洗われます。
そんなほんわかとした気分になっていたところ、ちょっと気になるというか、いやひょっとして、というものと出会ってしまったのです。
NHKEテレの「バリバラ」です。
<障害者が職場にやってきた>をテーマとした、障害者法定雇用率2.2%を達成するために障害者雇用に取り組んでいる会社が舞台のコントドラマです。
会社のある部に、障害者が数名転職してきました。
部長なのか課長なのか、中間管理職が歓迎会を開こうと思い立ちます。
みんなの予定を聞こうと、発達障害の女性に尋ねました。
「○○さんは、今日はまっすぐ帰るの?」
この場合の「まっすぐ」は大人の「まっすぐ」の意味で、(予定なかったらみんなで食事にでも行こう)ですね。
でも発達障害の女性はこう答えました。
「え、まっすぐ帰ったら壁にぶつかっちゃいます」
この返答は、冗談、ではないそうです。
発達障害の人は比喩が理解できないらしく、コトバ通りの意味で受け取ってしまうらしいです。
え?そうなの。知りませんでした。
気になって、本当にそうなのかと調べてみたら、こんな記事がありました。
ある学校で先生が子どもたちにこう声をかけました。
「みんな席を移動して丸くなりましょう」
多くの児童は椅子を持って丸くなるように移動しているのに対し、
ひとりの児童(発達障害のある子)は、
その場でうずくまるように丸くなっていたというのです。

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この記事では他に、
太陽のような笑顔
鳥が羽ばたくようにジャンプしてごらん
などの比喩表現が伝わりにくい、と例をあげ、どのように伝えればいいのか、を紹介しています。
と、なるとどうでしょう。
冒頭のツィートはどう捉えればいいのか分からなくなってきました。
ボキャブラリーが少ない子どもだからコトバ通りにとらえてカワイイ。
なのかどうか。
もうこれは、その子のこと直接知らない私は、分かりません、としか言えません。
ただ、そういうこともある(かもしれない)ということを知りました。
終りです。

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