「ドライブ・マイ・カー」をまだ見ていない

賞レースの道を突っ走る「ドライブ・マイ・カー」
しかしまだ見ていない。映画館には見に行けない。見に行くのにためらいがある。
2時間59分という時間との戦いに、尿意が勝てるとは到底思わないからです。
 
配信を待とう。いや、それではいつになるかわからない。
悩ましい。年齢を重ねるということはこういうことか。
 
ならば、戦い方を変えよう。
読む。
まずは読んでみて、敵を知るのだ。
ということで、シナリオを読んでみた。
 
 
村上春樹の短編集「女のいない男たち」のなかから「ドライブ・マイ・カー」「シェエラザード」「木野」の短い短編3つから物語を組み立てているのだけど、なるほど、そこには新たな「ドライブ・マイ・カー」があった。
殆どが会話劇なんだけど、シナリオの文面からも緊張感がびしびし伝わってくる。あのセリフのひとつひとつを口にする役者の姿を見てみたいとはじめて思ってしまった。
そのセリフのひとつひとつは、どれも聞き逃してしまったら損をする、そんな映画の気がします。
もしかするとこれなら尿意に勝てそうな気も。
 
 
いつの日か立ち向かう2時間59分のために、読んでから見る、もいいかもしれない。